直近の国内証券会社の動向 ~ソフトバンク一色~
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最終更新日:2024/12/08
直近の国内証券会社の動向
こんにちは、初めまして富岡と申します。直近の国内証券会社の動向に関してお伝えしたいと思います。
ここ半月程はどこの証券会社もソフトバンク子会社上場の話題で持ちきりでした。今回の上場規模はNTT(市場からの吸収額:2兆2145億円)を上回り過去最大(同:およそ2.6兆円規模)ということもあり、各証券会社も全力投入で、そもそも完売できるかどうかも心配なほどでした。いつもは連絡が無いのに突然証券会社から電話が来たという方も多いのではないでしょうか。IPO(新規公開)ではあるもののかなりの金額で各証券会社が引き受けましたので、今回は投資家の希望通りに購入ができる状況でした。
しかし、上場直前のこの時期に大規模なソフトバンクの通信障害が発生した事の悪影響もあったのか一部のメガバンク系の証券会社では11日からの購入開始期間に入ってから顧客のキャンセルが相次ぎ、実際には最終日までかなりの株数が余るという事態になっていました。
というのも、銀行系の証券会社の場合、その多くは銀行からの紹介顧客であり、今回のような大型の上場の際には証券ニーズのありそうな顧客や預金額の大きな顧客へ銀行員が声がけをし、グループの証券会社を紹介、証券仲介の口座開設をして取引を実行するという流れになります。
そのため、証券マンの顧客との関係は希薄(口座開設と受注のみ)で、グリップ力が発揮できないため今回のように購入希望から実際の購入申し込みまでに時間が空いてかつ、相場環境が悪化する等の事象が発生すると、顧客の一方的な都合でキャンセルになってしまうケースが発生する事が多いのです。
また、銀行からの紹介による証券仲介口座での株式取引は大抵は専用のコールセンターでの電話取引となり、いつも懇意にしている銀行員には注文取次ができないため、速やかな売却が困難となる事も考えられます。また、注文が殺到した場合コールセンターでは順番待ちとなったり繋がりづらくなることもよくあります。証券仲介口座での株式取引は注意が必要であると言えましょう。
参考:日本郵政の上場後の株価チャート
それで、ソフトバンク株の動向ですが、今回は多くが個人投資家向けに販売されていること、東証1部への上場となる事から今後は一定程度の機関投資家の購入も想定されます。
配当利回りも予定では5%超となる事から大きな値崩れの心配はないといえるでしょう。逆に言えば上がる期待は薄いでしょう。多くのネット上の評判通り初値は公募価格と同じ1500円を超えることが出来れば御の字かと思います。
上記参考の日本郵政上場の際もそうでしたが売って利益が出るようならばさっさと売ってしまった方がよいでしょうし、各証券会社の証券マンは売って次へ行ってもらいたいので売りを勧めてくるでしょう。こういうのは投資では無く完全に投機なんですがこれが現実で、私が証券会社に入社した約15年前とやっている事は全く同じなのです。投機では継続的に資産を増やしていくことは極めて困難です。
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オフショア投資とは:日本には入ってこない海外の金融商品に直接投資をすることをいいます。それらのファンドが主に税金のかからない国(オフショア)に登記されているのでオフショア投資と呼ばれています。
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